22年前の大ヒットゲーム 『シーマン』 をプレイし始めて半年。あまりにショッキングすぎる展開に "ゲームというものに対する常識" が崩壊した件については、 以前の記事 でお伝えした。現在まで私は「攻略サイトは絶対見ない」という方針を守り続けている。 その後2匹のギルマンには足が生え、順調に4つ目の段階『ハイギョ』へ進化。ちなみに私はこれまで1日たりとも休まずプレイし続けてきたのだが、ここでついに、仕事でどうしてもログインできない日が訪れてしまう。4月29日のことだ。 どうすんの、私? ・アイツに頼むしかない 全員が超多忙な当サイト内で、こんなとき頼れる人物は1人しかいない。「独身」「ヒマ」「お人好し」の三拍子をあわせ持つ男・ 原田記者 である。ただし、かつて 彼に預けた植物が枯れた経緯 もあるため、ここは慎重にいきたいところ。 私は原田記者に「水槽の水温と酸素濃度を調節したのち、すみやかにログアウトしてほしい」と依頼。ヘタに細かい指示を出すより、現状維持に努めようという作戦である。まぁ、たった1日エサをやらないだけでペットが死ぬケースは稀だろう。 その日の夜、会社にいる原田記者から「水温と酸素を調節した」との報告があった。うむ、ごくろうさん。 持つべきものは独身の同僚 だな。 翌日、出社した私がログインしてみると…… 死んどるやないか。 ・痛恨のリスタート このゲームの恐ろしいのは "わりと頻繁にオートセーブが発動する" という点だ。リセットボタンを押せど時すでに遅く、死んだシーマンは戻ってこない。ショックを受けつつも原因が全く分からなかった私は、細川俊之(ナレーション)の声に耳を傾けてみることにした。 すると明かされた死因は…………まさかの "餓死"!!! 氷のように冷たい声で「もう少し、きめの細かい世話をお願いします」と細川氏。いや、ちょっと待て。ワシ毎日2回ログインしとんねん。たった1日だけ同僚に任せたこと、そんなに責められなアカン……? 悲しいことに、もう1匹いたハイギョも同日中に死去。この失敗に関して思い当たるフシがあるとすれば「虫カゴの使い方をミスったかもしれない」こと、「人工エサを無駄使いしたかもしれない」こと。 そしてやはり「他人に世話を任せてはいけない」ということになるのだろう。以上の反省をふまえつつ、煮え切らない気持ちの私は 5月2日、再びゼロからシーマンを育成開始 したのだった。 ・これで最後にしたい リスタートはもう4度目になるため、気力・体力ともに厳しい局面である。少なくとも前回の「ハイギョ」段階までは最短ルートで進めたい。 毎回ビビっている ノーチラスの捕食シーン も慣れたものだ。ホレ、はやくお食べなさい。 ……とか余裕かましていたら、前回発見した "シーマンをつまむ" コマンドが実はノーチラスにも有効だったことが判明。ビックリしすぎてあやうく失神するところだった。やっぱコイツだけは何度やっても愛せねぇ。 さらに「うまくノーチラスを誘導すれば全てのマッシュルーマーを捕食する(捕食されなかったマッシュルーマーは死ぬ)」ことも新たに判明した。プレイするたびに新しい発見があるよな〜!
マロォォォォォォォ!!!!!!!!!! ・本当の衝撃はここからだった 無念にも嫌な予感は的中。死んだのはマロの方だった。私は泣きながら一旦電源を切り、細川俊之の解説に耳を傾ける。彼はいつものようにサラリと、とんだ爆弾発言をカマしてきた。 細川 「前回の交尾によってオスのハイギョは死にました」 こ、交尾!? アレ交尾だったのか!? と、いうよりむしろ…… 縄文顔のアイツがメスだったのか………………!!!!!!!! ショックはこれだけでは終わらない。なんと細川氏、 「メスのハイギョは妊娠したようです」 とも言い出したではないか。そ……そうなん!? もう急展開すぎて感想を述べる余裕もない。 細川氏いわく、交尾を終えたオスが死ぬのは本作の正しい展開。死んだマロ(オスのシーマン)については「思い残すことはないはず」と勝手に持論を述べ始めた。 マロが死んだ翌日、水槽の水が抜けて陸地が出現。縄文顔のハイギョから特に妊娠を匂わせる発言はない。 そしてさらに翌日(5月14日)……これまで水中で生活していたハイギョが初めて陸地に上がった。どうやら出産場所を探しているようなのである。そして 頭の触手から6つの卵を産んだ ハイギョは、絞り出すようにこう言った。 母ハイギョ 「やっと産まれた。バイバイ。私のお仕事おわり」 死んだ…………。 いやいやいや………… シーマンとかいうゲーム、メッセージ性強すぎんだろォォォォ!!!!!! ・細川俊之に呆れられる 死んでしまった縄文顔の母シーマンについて、細川氏はまたも「次の世代に未来を託したのでしょう」と勝手な持論を展開しだした。本当のところは知らんけど ……泣けるやん。 せめて名前くらいつけてやるんだったなァ……。 感傷に浸る間もなく5月15日、卵からオタマジャクシっぽいヤツが孵化。 『タッドマン』 と呼ぶらしい。親と全然違う形態で生まれてきたことに震えるが、シーマンってこうやって 進化を繰り返していくもの なのだろう。だんだん分かってきたな。 今回ゲーム開始からタッドマン誕生までに要した日数は12日。シーマンのことが気になって夜も眠れない私は、最近1日に5〜6回ログインするようになり、細川俊之に 「そんなに頻繁に世話をする必要はない」とたしなめられている始末 である。 今日また新たに虫かごに「色違いイモ虫」が混ざっていることも判明し、どんどん新たな展開が繰り広げられるシーマンの世界。ちなみに私はカエルが大の苦手なのだが、『タッドマン』に足が生え、 なんかカエルっぽい動きをし始めた ことに危機感を抱いている。明日ログインするのが怖ぇ……!
シーマンってヤツはよ〜! ・さらに深まるナゾ さらにさらに……8匹のギルマン達を眺めていた私は、ある 重大な事実 に初めて気づくことになる。 シーマン、ひょっとして 個体によって顔が違う!? これまで私は「シーマンは全て同じ顔」と思っていた。それは眉毛が濃くてホリの深い、俗に言う 『縄文顔』 ……しかし、今回よく見ると2匹だけ 『目が細くて唇が薄い弥生顔』 の個体が混ざっている気がするのだ。 こののっぺりとした弥生顔シーマンに愛着が湧いた私は、いつしか彼らを 「マロちゃん」 と呼ぶようになる(麻呂っぽいから)。 その後、前回同様にギルマンは仲間同士で吸血を始めるのだが、私の心には「マロに生き残ってほしい」という感情が芽生えていた。 露骨なえこひいき の幕開けである。マロが吸血されそうになるたび水槽を叩いて妨害するなどした結果…… 4分の1の確率を乗り越え、みごと1匹のマロがハイギョに成長! このサイズまでくると顔の違いは明らかだ。見分けやすくて非常にイイ。現段階でゲームスタートから8日目の5月10日。なかなかのハイペースとみていいのではないだろうか。 このまま2匹仲良く成長しておくれ〜! ・【衝撃】シーマンに性別があることが判明 さて前回の「餓死」問題について、私はある仮説を立てていた。それは 「ある程度成長するまでエサは必要ないのではないか」 ということだ。 よって私は今回、スタート時に所持している11個の「人工エサ」(個数は回復しない)を全て温存。のちにこの判断が正しかったことを知る。 さらに前回は使い方をミスっていた「虫カゴ」についても、イモムシを育てる → 成虫になる → 卵を生ませる……という流れでシーマンのエサを作り出すシステムを確認。かつて「何もやることがない」とボヤいていたことが嘘のような忙しさだ。 シーマンって超楽しい〜! とかやってた5月12日の正午すぎ…… ………………フガッ!? アアーー!!! また吸われてるゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!! ってかコレ…… どっちが吸われてるのォォォォ!?!? ・マロは無事か 過去の吸血シーンは "下のシーマンが上のシーマンの腹部に触覚を突き刺す" スタイルだったのだが、今回は少し様子が違う。どうも "双方の触覚が結合" しているようなのである。これは吸血ではないのだろうか? 毎日面倒を見ているシーマンはみな我が子同然。全員が長生きしてくれることを願っている。しかし……万が一どちらかが死ぬのだとしたら……ああ、これ以上は言えない。 ややあって離れる2匹のハイギョ。固唾をのんで見守る私。 そして………… アアーーーーー!!!!