キュティア老犬クリニックに通院しているシニア犬・老犬の飼い主様や、お電話などのお問合せの中で、シニア犬・老犬の食事(フード)についてよくご相談を受けます。食事(フード)は生命の糧。幸せなシニア犬ライフを送るためにも重要な、シニア犬・老犬の食事について考えてみましょう。 シニア犬・老犬の食事(フード)でとまどうことはありませんか? 小さな頃から一緒に生活してきた愛犬。日常のちょっとしたしぐさの変化に気づくことができるのはなんといっても飼主さんです。日々の食事量の変化も自然に気になることでしょう。そして食事を食べてくれないと心細く、心配になるのは 多くの飼い主さんに共通したことです。 お問合せやご来院時によく聞かれることとして次のようなことがあります。 1. いままで良く食べていたドライフードを急に食べなくなった 2. お水でふやかせてみるのだけどそれでもダメ 3. いろいろ試してみて好きな食事がみつかったと思ったけど、また食べなくなった 4. 少し痩せてきているのでしっかり食べさせたいけど、何を食べさせればよいのでしょう 5. 日によっては1回しか食べてくれなくて、原因がよくわからない 6. 手作りご飯をあげているのだけど、材料や栄養がこれで良いのか心配で行き詰っている 7. 安全・安心で材料の質が良い国産の無添加フードを食べさせてあげたい 読者の皆様のなかにも同じような悩みを抱えている方はいませんか? シニア犬・老犬の年代になればまず活動量が減ります。消化機能が衰えたり、基礎代謝力が低下してきます。また、聴覚→視覚→嗅覚の順に機能低下が見られるようになると言われています。それらが原因で食欲がなくなり、そして好みもかわってくることも珍しくはありません。 病気がある場合は進行状況によっては、気持ちが悪く食欲がわかない、といったことも考えられます。そのような場合では食事(フード)を食べたり、食べなかったとムラが出ることがあります。5・6種類くらいのフードを用意しておいて、好きなものを食べさせるのも方法です。 人も同じですね。年齢とともに好みも徐々に変ってきますし、体調が悪い時は好きな食べ物も欲しくない時があります。あまり考えすぎると飼い主さまご自身が疲れてしまいますから、そのあたりを上手にコントロールすることが大切です。 では、シニア犬・老犬の食事について具体的に考えてみましょう。 シニア・老犬の食事(フード)で気をつけたいポイントは?
犬の肝臓は非常に生命維持のために様々な働きをしていますが、非常に我慢強い臓器でもあり、肝臓にトラブルが発生していてもなかなか症状に現れないということが難点です。 特に急性肝炎は数週間で命を落とす場合もありますのでとても注意が必要です。 犬の肝炎にはどのような病気があり、どのような症状があるのでしょうか? 犬の肝炎の症状と余命、原因、その食事や治療法などをまとめてみました。 犬の肝臓の働きとは? 犬の肝臓には様々な働きがあります。 体に取り入れられた食べ物からの栄養素は胃や腸で消化吸収されて肝臓に送られます。 肝臓はその栄養素を体の器官のそれぞれに合わせた形に作り変えて、臓器や血液に送りこむ代謝機能、胆汁という消化酵素を分泌する分泌作用、血液を固める血液凝固機能、体内に入ってきた体にとって有害な物質を分解して解毒する解毒作用、食べ物にエネルギーなどを送り込む貯蓄機能、造血機能などが主な働きです。 肝臓は生命維持のために非常に多くの働きをしている臓器ですが、肝臓は再生能力が高いので肝臓の一部にダメージを受けていても、他の部分がその働きをカバーするので症状がなかなか外に現れないので、飼い主も愛犬の異常に気がつかず、気がついた時には既に肝炎がかなり進行してしまっていて手の施しようがないということがよくあります。 肝臓はこのような特徴から「沈黙の臓器」と言われており、肝炎の早期発見がなかなかできません。 犬の肝炎とは? 犬の肝炎とは、肝臓の機能が下がってくることです。 肝臓は、代謝機能、酵素の分泌機能、血液の造血や凝固機能、毒素を体外に排出する解毒作用、エネルギーの貯蔵機能などがあり、肝臓に何らかの炎症が起きると細胞が壊れたり、細胞に脂肪が溜まるなどして肝臓が本来の様々な働きができなくなることを肝炎と言います。 肝臓の働きは生命維持のためには重要なものばかりですが、肝臓という臓器自体は予備能力が非常に高い臓器であるために組織の一部、若しくはそれ以上の部分に何らかの障害があっても症状としてはっきり現れないので、飼い主は愛犬の異常になかなか気がつきません。 肝炎の症状を飼い主が見て感じるようになったときには、既に症状がかなり進んでいることが多いのも肝炎の特徴です。 肝炎が進行すると肝臓の働きが悪くなるので体全体で障害が起こってきます。 初期の段階で早期発見できた場合は何らかの対処ができますが、病状が進行すると肝性脳症や肝硬変、肝不全などの状態に命に関わる肝臓病になります。 高齢の愛犬はどうしても加齢のために肝機能が徐々に落ちてきて肝炎になりやすい ので、日頃から定期的に動物病院で定期健診を受けて肝炎になっていないかということを確認するということが非常に大切になってきます。 犬の肝炎の症状とは?
シニア犬になったら、定期的に獣医師の検査・アドバイスを受けましょう。 慢性的な病気をかかえている老犬の食事は、獣医師に相談してしっかり指導を受けることが大切です。 肝疾患には良質なたんぱく質の摂取、腎疾患はたんぱく質とリンの制限、心疾患がある場合はナトリウムの制限など、病気によっては注意が必要な栄養素があります。 今は、多くのメーカーから、病気に合わせて栄養管理ができる療法食が出されています。 老犬の食事に療養食をとりいれることで、症状を緩和したり、病気の進行を遅らせたりすることができるようになります。
良質な動物性たんぱく質を適量 シニア犬や老犬の食事で欠かせないのは、消化吸収のよい良質なたんぱく質です。犬も人と同じで、年齢を重ねていくにつれ、しだいに筋肉が失われます。筋肉を作るのに必要なアミノ酸を摂取するためにも、できるだけ良質な肉たんぱく質を摂らせてあげましょう。 犬は本来、肉食動物。肉には多くのたんぱく質が含まれています。 キュティア老犬クリニックに通院するシニア犬・老犬の中にも、鍼灸治療・整体・リハビリを行いながら、良質な肉たんぱく質中心の食事(フード)に切り替えたことで、しっかりした筋肉が戻ったワンちゃんがいます。 ただし、与えすぎは禁物です! 病気や肥満を予防する意味でも、散歩などの運動を取り入れながら、消化の良い高品質なたんぱく質を適量摂ることが、老犬の食事には必要です。 シニア犬の食事量は、低カロリーとミネラルバランスを意識して!
急性肝炎の場合で、発見が早く治療を早急に開始した場合は病気は完治することも多いのですが、急性肝炎でも対応が遅れた場合や放置した場合は、数週間で肝硬変、肝性脳症になって命を落とすこともあります。 慢性肝炎の場合は、症状の進行が比較的遅いので余命には個体差があります。 肝炎の犬の食事は?